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LABOシルクスクリーンインクとは?Tシャツくんインク全種類の紹介と水性・油性の違いも。

シルクスクリーンインクとは、シルクスクリーンプリント用のインクのことを指します。
主に布への印刷に使用されることが多い印刷方法ですが、金属やガラス、プラスチックや木などにもインクを変えることで印刷可能!
今回はそのインクの種類についてご紹介します。
Tシャツくんシリーズ全種類いってみよ~!
目次
水性インクと油性インク
まずは水性と油性の違いについて。
水性インクは誰でも扱いやすく、お掃除も楽チンなので一般的に多く使われています。印刷面もやわらかめで、自然乾燥だけで洗濯OKなインクも。懸念点は「乾きやすい」こと。手早く作業をしないと版が目詰まりをおこしてしまう可能性があります。(が、リニューアルしたTシャツくんインクは水性でも目詰まりしにくくなりました!後ほど詳しくご紹介します♪)
油性インクは布はもちろん、プラスチックや金属にプリントできるインクもあり、業務用としても使われています。シルクスクリーンで難しいとされる黒いTシャツへのプリントでも綺麗に色が乗ります。ただ、こちらの懸念点はやはり「扱いが難しい」「熱処理が必須な場合が多い」「掃除が面倒」。油性となると溶剤でのお掃除が必要になるのでキツイ臭いが気になることも…
実際どんな種類があるの?ということで、ここからはTシャツくんシリーズを一挙ご紹介!
水性インク(全7種類)
①シルクスクリーンインク「プレーン」(全24色)

「プレーン」はTシャツくんシリーズの中で一番スタンダードなインク。
色数も豊富で便利なチューブタイプもあるので、迷ったらまずはこれ!濃い色の素材よりは淡い色の素材におすすめです。
乾燥速度も遅らせているので、水性でありながら版の目詰まりもしにくく、かなり扱いやすいインクです!
(ひとことメモ)
実は以前のTシャツくんインクはかなりこってり仕様でした。濃色生地にも色が乗りやすい!というメリットが故に乾燥しやすかったのですが、目詰まりして使いにくい…と言われたことも。Tシャツくんインク使うのやめちゃった!という人にこそ使っていただきたいインクです!
適応素材:綿、綿混紡(綿割合50%以上)、紙、白木等
水でのお手入れ、お掃除:OK
②シルクスクリーンインク「ソフト」(全5色)

「ソフト」はいわゆる「染み込み系」と呼ばれるインク。
生地の質感を損なわず、柔らかな仕上がりなので、手ぬぐいやタオルなど肌に触れるもの、ベビー服などにもおすすめ!
良い意味でシルクっぽくないような、布の色が染まったような仕上がりになります。
紙にプリントすると印刷面がサラサラなので本の中身などにも使えます。
また、プレーンよりさらに目詰まりしにくいので、時間をかけて作業しても大丈夫◎
適応素材:綿、綿混紡(綿割合50%以上)、紙、白木等
水でのお手入れ、お掃除:OK
②’オプション「クリアインク」

「クリアインク」は「ソフト」に混ぜて使うことでより透明感を出すことができるインク。
ソフトはそのまま使っても色の重なりが表現できますが、クリアインクを混ぜることによって水彩絵の具のような表現が可能。
色を変えずに濃度を下げることができるので、絵の具を水で薄めたような感じのインクが作れます◎
③シルクスクリーンインク「リッチ」(全32色)

「リッチ」は濃い色の素材専用のインク。
黒や赤など濃色生地には色が乗りづらいとされる水性インクでのプリントですが、「リッチ」は比較的色が乗りやすく高発色。(色により差はあります。)
特に「しろ」はかなり濃くリニューアルをしたのでぜひ使っていただきたいインクです!
ただし、こってりと発色するメリットがある反面、乾燥しやすいので版の目詰まりには注意が必要です。
適応素材:綿、綿混紡(綿割合50%以上)、紙、白木等
水でのお手入れ、お掃除:OK
④シルクスクリーンインク「ウレタン」(全8色)

「ウレタン」は吸水・速乾性の高いドライTシャツなどポリエステル100%素材にもばっちり定着し、インク自体に伸縮性があるので素材と一緒に伸びてくれるんです。
もちろん綿素材にも使えますが、部活やジムなど運動する時に着るポリエステルのTシャツなどに特におすすめ。
適応素材:綿、ポリエステル、綿混紡、ナイロン、皮革、一部の撥水生地
水でのお手入れ、お掃除:OK
ナイロン素材の場合は撥水加工の有無によって定着しない場合もあるので、間違いなく定着させたい!完全にこれは撥水加工がされている!という場合には、次に紹介する「撥水インク」もかなりおすすめです。
⑤シルクスクリーンインク「撥水」(全2色)

「撥水」インクは、その名の通り撥水加工がされた素材にも使えるインク。
今までは油性の「ナイロンインク」しか撥水加工生地には対応していませんでしたが、(ナイロンインクは扱いづらく、臭いもちょっとキツイのです…)この度なんと扱いやすい水性インクでありながら撥水生地にも対応したインクが発売となりました!
今はまだ「くろ」「しろ」の2色展開ですが、どんどん色数も増やしていく予定ですので、ぜひ一度お試しくださいね。
適応素材:ポリエステル、ナイロン
水でのお手入れ、お掃除:OK
※専用の「硬化剤」が必ず必要になるのでお忘れなく!
⑥シルクスクリーンインク「発泡」(全8色)

「発泡」インクはきっとお子様にも楽しいインク。
通常通り印刷した後、裏面からスチームアイロンをあてるともこもこ膨らむのです!
ぷっくりと仕上がる印刷面は靴下のワンポイントなどにもおすすめ。
普通のシルクスクリーンじゃ物足りない!ちょっと変わった印刷を試してみたい!という方にお勧めしたいインクです。
適応素材:綿、綿混紡(綿割合50%以上)
水でのお手入れ、お掃除:OK
⑦蓄光インク

「蓄光インク」はその名の通り「光」を「蓄える」インク。
子供のころに見た、暗闇で緑色に光るキーホルダーなど…覚えていませんか?
手の中に閉じ込めると光ったアレです!
プリント後、太陽や蛍光灯の下に置いておき、その後暗いところへ移動させると緑色に光ります。
ちょっとひと手間加えたいときや、ライブTシャツ・衣装などにおすすめ。
適応素材:綿、綿混紡(綿割合50%以上)
水でのお手入れ、お掃除:OK
油性インク(全3種類)
①油性インク(全6色)

こちらは一番スタンダードな油性インク。
金属やガラス、プラスチックなどのかたいものにプリントすることができます。
かなりサラサラとしているインク、かつ、かたいものへのプリントが多いので、スクリーンは120~230メッシュの細かいメッシュのものを使用することをおすすめします。
適応素材:紙、木、金属塗装品、プラスチック、ガラス、アクリル、エンビなど
水でのお手入れ、お掃除:NG!!
(ふきとり&うすめ液での拭き取りが必須)
②マルチインク(全12色)

「マルチインク」最大の特徴は、常温では乾かないためスクリーンが目詰まりしないこと!
何枚もプリントするTシャツ屋さんなどプロの方も愛用しているインクです。
印刷中の目詰まりを気にせず、何枚も連続して印刷できるのが便利。
ただ、アイロンやヒートプレス機などを使い必ず熱を加えないと乾かず、定着しないので注意!
適応素材:綿、ポリエステル、綿ポリ混紡
水でのお手入れ、お掃除:NG!!
(ふきとり&うすめ液での拭き取りが必須)
③ナイロンインク(全6色)

「ナイロンインク」は先程水性の「撥水インク」でちょこっと出てきたインク。
撥水加工の素材にも定着するインクですが、かなり溶剤の臭いがあるので取り扱い注意です。
必ず換気をしながら使用するか、短時間の使用で休憩を挟むことをおすすめします。
取り扱いががかなり難しいので「撥水生地にやってみようかな…」という方は、まず水性の「撥水インク」をお試しくださいね!
適応素材:ナイロンサテン、ナイロンタフタ、ポリエステル、合皮
水でのお手入れ、お掃除:NG!!
(ナイロン専用溶液での拭き取りが必須)
※専用の「硬化剤」が必要なインクです!
まとめ
今回は張り切ってTシャツくんインクを全種類紹介してみました。
こんなにたくさんの種類があること、ご存じでしたか?
目詰まりしにくく作業効率UPのためにデビューしたプレーンやソフトもぜひぜひお試しくださいね!